オールドマックで作るタイムサーバー

 Macintosh を使ってタイムサーバーを作る方法を解説する。 タイムサーバーは Web サーバーのように目に見えて派手でもないし、インターネットサービスプロバイダーの NTP サーバーを使えばよいので、よほどすっとんきょうな人でないと自前で準備しようなどと考えないのであろう、「マックでタイムサーバーを」なんて記事は、ついぞ見かけたことがない。 ファイヤーウォールに阻まれて、外部の NTP Server に接続できない LAN 内なんかにローカルな SNTP Server があると便利なんじゃがのう。 外部にさらすサーバーとしても Mac OS ベースなのでセキュアで良い(精度がイマイチだが)。

■今回の厳選素材

  1. PowerBook Duo 230 (RAM12MB, HD80MB)
  2. Newer Micro Dock Ethernet アダプター
  3. 電波修正時計装置 JST2000
  4. 漢字Talk 7.5.5 + OpenTransport 1.1.2
  5. アジャタイム v7

■調理法

  1. 漢字Talk 7.5.5、Open Transport 1.1.2 をインストール。
  2. 「日付 & 時刻」コントロールパネルを開いて、時間帯を東京に設定するのを忘れないように。
  3. アジャタイムをインストールして SNTP サーバーとして稼動するように設定・調整する。(アジャタイムマニュアル参照)

■で、他のパソコンをサーバーの時刻に合わせるには?

 NTP クライアントを用意すればよろしい。 Mac OS 8.5 以上(Mac OS X も)や Windows XP は標準システムで対応している。 古い Mac OS なら「Vremya」を使う。 古い Windows 用では「桜時計」が有名なようである(Windows 2000 ではコマンドラインツールを使う手もある)。 Windows 用の NTP クライアントは探すとうじゃうじゃあるが粗悪なものもあるので注意が必要。 もちろん、PC-UN*X(ntpdate) でも使える。 ネット上を探せばそこかしこに設定方法を書いたページがあるので参考にすると良い。

 よく LAN 内でプライベートアドレスをもった NTP サーバーを立てて、うまく時刻が合わせられないと悩んでいる人がいるが、NTP クライアントによっては、生真面目にホストの身元を確認にいって名簿に名前がないとエラーになる場合があるので、NTP サーバーの名前と IP アドレスをクライアントマシンの hosts ファイルに追加してやる必要がある(ローカルの DNS サーバーを立ててそっちに登録してもよい)。 Mac OS X では、NetInfo Manager を使って登録する(オタクな方は terminal から niload でも可)。

■電波時計ってなに?

 日本標準時を決定・維持している独立行政法人通信総合研究所が提供する長波帯標準電波から時刻を得る極めて正確な時計である。 今回使用した JST2000 はシーデックス株式会社から発売されている RS-232C インターフェース付き電波時計である。 数千円の安い電波時計キットなんかも売られていて(私はこれも持っている)価格だけ比較するとそちらを使えばいいようなもんだが...

 そもそも電波時計は、パソコン等から発生する周辺ノイズにメチャ弱く、アンテナが一体になっている安価なキットでは全く使い物にならなかった。 その点、シーデックスの製品はアンテナを離れたところに(屋外にでも)設置できるのでノイズの影響を軽減できる。

 安価なキットでも工夫すれば使えるのだろうが、そんなことに手間とられたくない。

→シーデックス株式会社のページ http://www.c-dex.co.jp/

(2002/1/26)

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