長年使っていたカラープリンタが壊れてしまって数ヶ月以上はたつあまり寒くない今年の冬。確定申告の時期がやってきた。一昨年から手書きをやめて国税庁の確定申告書等作成コーナー*1で作成した申告書をプリントしているのだが、そういえば申告書ってカラー印刷だったよなあ。
カラーインクジェットプリンターでも買おうか、ちまたではインクジェット複合機が人気らしいが、そもそもめったに印刷しないし、印刷する書類も見積/納品/請求書、封筒/ハガキの宛名くらいの私が欲しいのは、「写真印刷用の多色インクとかCD直接印刷なんかいらないから基本機能きっちりの安いプリンタ」である。
そんな、一般人とかけ離れた需要に応えるプリンターはないものかと、amazon.co.jpで調べると、HP Deskjet D4160 = 6,980円があるではないか。(近所のパソコンショップでは6,970円、でも配達してくれないからアマゾンに決まり。)
しかしいくらなんでも安い、千円札七枚で20円もおつりがくるのだぞ。いったい製造原価はいくらなのだ? 使い物にならないおもちゃではないのか? インクカートリッジで儲ける気ならおあいにくワシはめったに印刷せんぞ。
品質に不安は感じつつもHP*2のブランドに釣られて注文。届いた荷物を開けてみると、立派なもんだ。とても6,980円とは思えない。印刷してみると以前使っていた十数万円の古いインクジェットプリンタよりも奇麗なくらいである。科学の進歩ってスゴイ、市場原理主義経済万歳。
ところが数日たったそんなある日、バリバリと嫌な音をたててプリンタが停止、トップカバーを開けると見事に用紙が印字ヘッドにからまっている。まあそんなものは詰まった紙を取り除いて再印刷すればいいだけのこと。
のはずが、以降ことごとく紙づまりで、一切、まったく、さっぱり印刷できなくなった。正常印刷できた用紙よりジャムった紙の方が多いじゃないか。ムキーッ!
年をとったせいかカルシウムが足りないのか気が短いわたしは「買ったばっかりやのになんじゃいこれはプンプン」とHPカスタマー・ケア・センターに電話。「不良品なら交換してくれ〜」と文句をいってる客を尻目にサポート要員さんは落ち着いた適切な対応で、復旧方法を説明してくれた。そして、ほんまかいなと思いつつ言われた通り「給紙ローラを水拭き*3」してやると直ってしまったのだ。
USB直接接続では無事に動くようになったので、AirMac ExpressでBonjour(ボンジュール、ネットワーク共有)してみることにした。AirMac Expressを買って以来(ほこりが入らないように)封印されたままになっていたUSBボートがようやく日の目を見る時がやってきたのだ。
AirMac ExpressのUSBポートにD4160を接続し電源を入れる。Macのプリンタブラウザを開くと「HP Deskjet D4100 series - Bonjour」とちゃんと認識している。すんばらしい、あとは[追加]ボタンを押すだけだ。ポチッとな。
「選択したプリンタの追加時にエラーがおきました。エラー:-9672」(T_T)
エラーパネルが表示されるばかりでプリンタリストに追加できない。HPのサポートページで検索してみたが該当する記事は見当たらない。またまた、HPに電話。問い合わせた時点(2007年3月1日12:00現在)ではAirMac Expressでの共有に対応する予定はないそうである(そこはかとなくMac OS Xのバージョンが10.4になって使えなくなったような口ぶり)。う〜ん、残念。
USBで直接接続したMac上でOSのプリンタ共有機能を使えばネットワーク経由で他のMacから印刷できなくもないのでこれでごまかそう。
メーカーのサポートも良かったし、この値段で何年使えるのか楽しみだ。
購入から三ヶ月たったころ、用紙づまりが再発。給紙ローラーを掃除しても直らない。ここ三ヶ月間の印刷記録を見てみると、印刷枚数45。そのうち正常に印刷された用紙は29枚、詰まってしまった用紙は16枚、用紙ジャム率は35%にもなる。
「HPさん、なんとかして〜」と電話したところ交換してくれた。2日ほどで交換品が届いてなんとか復活。
交換してもらったにもかかわらず、またも紙詰まり。いくらなんでも交換品まで壊れているとは考えにくい。
プリンタドライバの挙動をつぶさに観察してみたところ、どうやら用紙サイズ「フチ無しA4」のときに高確率でジャムることが分かった。HPさんに確認したところ、やはり用紙サイズ「フチ無しA4」を選択して、普通紙を使うと紙詰まりを起こすとのこと。
用紙サイズをフチ無しA4にすると、強制的に印刷モードが写真をプリントする状態になってしまい、紙送り方法がフォト用紙に最適化されるので、そこに普通紙が入ってると具合が悪いようだ。
事務的な書類をごくたま〜にしか印刷しないような、紙の種類なんか気にも留めないわたしは当然フォト印刷専用紙など購入していない。使うのは安物のコピー用紙だ。フチ無し写真プリントなんて必要ないヘンな消費者である。
だからって用紙サイズを間違えた(というか意識してない)だけで紙詰まり*4はひどいわ(T^T)。
ともあれ、用紙サイズを間違えなければ問題ない。
(2007-03-01/2007-06-08)
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